税理士さんの税金とあまり関係のないブログ2.0

千葉県成田市で税理士をしています。「和して同ぜず」がもっとーです。口癖は「しょーがないよね。」HP http://www.office-nemoto.jp/ ※2009年以前の記事は消してしまいました。

守秘義務とは?

こんにちは。

アルバイト従業員がSNSに投稿した動画で炎上するニュースが続いています。

一連の動画は行為そのものに問題があったので、(たぶん)友達限定の投稿であっても拡散してしまったのだと思います。前にも書きましたが、ネットでもFAXでも書いたもの(送ったもの)は、誰に見られるか解らないというのを理解しないといけないと思います。LINEで友達に送ったものもスクショとられて拡散されるかもしれないし、メールもFAXも受け手の端末は誰が操作するか解りません。というのがテレホ時代からネットをしてる自分の感想です。

書いたことが他人の気分を害するというのは別次元の話。

 

仕事でいうと当然、税理士にも守秘義務があります。

付き合いのある方は解るでしょうが、私は口が堅いと思います。でも言って良いことと悪い事の区別が他人と少し違うようで、面白いのでまぁいいだろと思ったら良くなかったりするので困ります(笑)。

 

(秘密を守る義務)
第三十八条 税理士は、正当な理由がなくて、税理士業務に関して知り得た秘密を他に洩らし、又は窃用してはならない。税理士でなくなつた後においても、また同様とする。
 
当たり前の事が書いてあるのですが、実際は結構難しい。
『余所で行った事案の経験から別の顧問先に「先日こんな処理をしたけど大丈夫でしたよ」と社名等をださずに話す』というのはOKだとしても、余所のA社と別の顧問先のB社の社長同士が知り合いで、B社の社長がA社の社長にその話をしたら、A社の社長からすれば「あの税理士は!」となると思います。しかし、事例照会サービスというのもあって、業者に難しい事案を照会することがあり、相談した珍しい事案は書籍になって出版されます(笑)。また、社名等は出さないものの、難解な事案は税理士会や税理士同士で検討することもあります。
その他、税理士業務に関係なく知り得た情報は?とか、不特定多数に「あそこの会社はお客さんです」というのは論外としても、ホームページでお客様の声を載せるのは?とか、従業員の家庭の秘密をその家族の会社をみている税理士さんに相談するのは?(←こういうところ)とか考えるとキリがありません。
 
仮に冒頭の動画を(第三者として)撮影したのが自分だとしたら・・・、投稿者が税理士と付くと眉をひそめる人もいるでしょう。看過できない不正行為があると、通常は顧問契約を終了して終わりですが、関係機関に通報した場合は?
 
そんなことまで考えていると、誰とも接しないのが一番な気が・・・。
 
ではまた。
 
 

専門家のアドバイス

こんにちは。

税理士事務所はお客さんにとって身近な士業であることが多いので、入口段階で様々な相談をされます。

『法人の商号を変えたいんだけど・・・』→「他にも区分が同じことなら印紙代がかからないので同時にやったほうが良いですよ~詳しくは司法書士さんに~」

『農転したいんだけど・・・』『建設業の更新が・・・』→「手続はこんな流れですけど詳しくは行政書士さんに~」

社会保険が~』→「こうだと思いますけど詳しくは社労士さんに~」

『親が介護受けることになりそうで・・・』→「世帯を分けておいたほうが良いかもしれませんね~詳しくは市役所に~」

門外漢なことはすぐに専門家に振ってしまいますが、取りあえず概要はお答えするようにしています。

 

肝心の税金の相談ですが、専門家であるが故に取りあえずアドバイスをしますが、実行されないものもあります。

例えば、相続税を安くしたいという相談で、「孫を養子にする」というのはポピュラーな回答ですが、様々な事情(心情)から実行されません。自分で言っててなんですが、自分でも実行しないような気もします。

同様に、手持ちの現金を保険に換えるというのも、当事者の心情的に実行されないことがあります。そういう場合は節税効果よりも受取人の指定のメリットを強調したりしますが・・・。

また、法人を設立したいという方の相談は、最近では法人成りしたほうが、税務(&社保)のデメリットが大きい場合もあるので、その旨をアドバイスしますが、設立したいという気持ちが強い場合は、余計なアドバイスだと思います。

 

結局、損得よりも相談者の気持ちのほうが強いので、やりたいようにやるのが良いのではと思うのです。

希にあとで文句言う人もいるので困りますが(笑)。

 

ではまた。

自動仕訳サービス

こんにちは。

 

うちの事務所ではエプソンJDLを入れているのですが、

最近、どちらの会社も自動仕訳サービスに力を入れだしました。

簡単に書くと、ネットバンク等の口座を専用のサイトに登録して、そこからデータを読み込み読み込んだデータを元にある程度学習して仕訳を作成してくれるというものです。

エプソンの自動仕訳サービスを1年ほど使ってみた感想は、

自経化している会社は良いけどお客さんの会社を記帳代行するのでは使えない。

という感じです(現状)。

 

一番の問題点は登録しているサイトでネットバンク等のデータを自動で読み込んでくれないことです。銀行のネットバンクもカード会社のWebサービスもログイン方法が違うのでやむを得ないとは思いますが、読み込めないたびにお客さんに手動で設定してもらうことになります。

仕訳の学習機能も便利なのですが、イレギュラーな取引が発生するとそれも学習してしまうため、それ以降イレギュラーな仕訳になってしまいます。学習する個所も曖昧で、例えば個人事業主が家族カードを使っている場合、摘要が

「電車代 ***1(カード番号末尾) 夫」→交通費

「電車代 ***2 妻」→事業主貸

という取引だと、現状は赤字の部分は判定しないようで、どちらも最初に登録した仕訳を引きずってしまい、最悪間違えたまま気付かないことがあります。

この辺りは今後進化していくとは思いますが、最終的には人間の目で確認しないと、B/S(の一部の残高)が合って他はぐちゃぐちゃな決算書が簡単にできてしまうと思います。

 

ではまた。

時間泥棒

こんばんは。

先日、「忘年会をしたら新入社員が誰も来なかった。」という話を聞きました。

若者からすると酔った先輩方の話を聞くのが苦痛なのかもしれませんが、

その先輩方が労いなど、善意で後輩を誘ってたりすることもあるので難しいところです。

先輩:よく頑張ったな飲みに行くぞ!

後輩:早く家に帰りたいのに・・・。

後輩からすると時間の無駄遣いなんでしょう。

自分もお酒は好きですが、酔って電車に乗るのが面倒なので遠方での飲み会は参加するものの飲まないことが多いです。

自分たちの世代はまだ飲み会には参加しますが、ひとまわりくらい下になると参加すらしないようです。

冒頭の話を聞いたときに、「飲み会を楽しくすれば良いのでは?」と考えてしまった自分は頭が固いようで、会社の飲み会自体が自分の自由時間を奪うものと考える人もいるそうです。

 

話は少し飛びますが、例えば、戸籍を取るという作業をするとき、

「自分で取る」

「手数料を払って頼む」

のふたつの選択肢は、「自分の時間がその手数料より高いか低いか」の比較だと思います。

時間はみな平等で1日24時間と決まっている中で、やりたいことは人それぞれです。

冒頭の新入社員の忘年会の日のアフターファイブにやることが、

・ジムに行く

・ドラマを見る

・ゲームをする

くらいだったとしても、先輩は新入社員の楽しみにしている時間を奪っていることも考えないといけないのでは?と思った今日この頃です。

まぁ、楽しい飲み会にすれば良いんですよね。

 

ではまた。

ブーメラン

こんばんは。

士業の仕事は商売半分、公共性半分と考えていて、

無料相談や税理士会の仕事は公共性の部分かなと思ってます。

無料や値下げばかりだとオマンマ食い上げなので報酬は頂戴しますが、商売でも「プラスアルファのちょっとしたサービス」は営業的に必要だと思っているので、

「それくらいはこちらでやりますよー。」というものがあります。

で、ちょっとサービスして正直失敗したと思うのが、電子申告後の税金の引落し処理と給与支払報告書の提出です。

源泉の引落しは毎月10日と決まっているので、手続きを忘れるとペナルティがあるし、月初に忙しいと処理している時間もないし、さらに残高不足で落ちなかったりすると2度手間です。

この時期の給与支払報告書もついでのサービスで提出しているのですが、なぜ開業15年目にして言い出したかというと、昨年から電子申告になって自分の仕事になってしまったから・・・。

人にやっておいてというのは簡単ですよねー。

全顧問先の全従業員を私が市町村に提出しているので洩れてても許してください(従業員が確認してますが)。

 

ではまた。

 

残心

こんにちは。

年の瀬になると思うことがあります。

仕事をしてて、お客さんがセカンドオピニオン的にアドバイスを受けることがあります。

個人的には、お客さんも私も視野が広がるためセカンドオピニオンは歓迎です。

しかし、税理士以外の方からの助言の場合は、助言のメリットよりも税務上のデメリットが上回ってしまう事があるので、その旨を説明すると大抵は納得して頂けます。

ごく希に100人中98人くらいが「税務上問題あり」と言いそうな内容の処理を行ってくれと言われる事もあります。非違行為である旨を説明してもご納得頂けない場合は、こちらから関与をお断りさせて頂きます。通常、関与を断るのは決算が終わったタイミングが多いのですが、そのようなケースでは期の途中で交代してしまうので、中途半端な処理のまま関与を終えてしまいます。どんなに親しい間柄でも起こりえることですので、いつ何時も「自分が関与しなくなったら?」ということを考えるようにしています。

 

知り合いの税理士さんから「事務所の売上げの2割を占めてた顧問先を断ったらホントに楽になった」という話を聞いたことがあります。

中身は多少違いますが、自分もそのように考えるようになって気分が軽くなりました。

 

本年もお世話になりました。

よいお年をお迎えください。

 

働き方

こんにちは。

 先日、大学生を相手に租税教室をしていて、

ふるさと納税で返礼品をだす企業の売上が増える(メリット)とデメリットは?』

と、聞いたときに「仕事が増えて残業が増える」という答があって驚きました。

サラリーマンは基本的に自分の仕事が増えることを喜ばない人は多いと思います。

それは理解できるのですが、例えば郵便物をポストに投函するような作業を、新入社員が自分の仕事が増えるのが嫌で、ベテランの社員が代わりに投函に行くとしたら、自分は注意するのですが、当事者(新入社員)は何とも思わない事があるようです。

経営する側からすると、誰でもできる仕事は時給の低い社員に振って、時給の高い社員はその人しか出来ない事に専念して貰ったほうが効率が良いと思います。

 

ネットを見ていると、仕事をバックレたらバイトなのに勤務先から文句を言われた系の投稿を目にすることがあります。

自分の仕事に置き換えると、

・バイトだから決算書間違えちゃった。

・バイトだから税金を間違えちゃった。

・バイトだから期限後申告になっちゃった。

と、いう感じでしょうか。

 土日も仕事をすることが多いので、「土日なのに大変ですね」とか「居ると思った(笑)」等言っていただけることがあるのですが、自分からすると、

「土日で休んだから期限後申告になった」

と言って許されるなら休みますが、たぶんお叱りを受けるので間に合うようにしているだけです。

 

仕事というものの優先順位は人それぞれで構わないのですが、やりたくないことだからとかバイトだからという理由で仕事の質が下がったりするのはどうなのかなと思うのです。

 

ではまた。