税理士さんの税金とあまり関係のないブログ2.0

千葉県成田市で税理士をしています。「和して同ぜず」がもっとーです。口癖は「しょーがないよね。」HP http://www.office-nemoto.jp/ ※2009年以前の記事は消してしまいました。

しぇふ

こんにちは。

以前、パティシエの方が「お菓子を作るのは簡単でマニュアルのとおりにやれば皆それなりに美味しいものができる。料理は鍋の振り方で味が変わるから難しい。」と仰っていました。

税理士事務所ってレストランと似ていると前から思っていて、料理を作るのにも、お客さんの味の好みを把握し、素材の下ごしらえ、ソース作り、調理、盛り付け、料理の説明、その他掃除や請求などやることがあります。1人でやっている方は全部自分でやるのでしょうし、ある程度の人数になると分業することが多いと思います。

税理士事務所も、お客さんの概況の把握、書類を預かって入力、決算書の作成、意向の確認、申告書の作成、説明・相談、その他雑務、、、と業務があります。税理士事務所の場合、担当者が各々のお客さんの業務を全てやることもあるでしょうし、うちのような零細事務所はレストランと同じように分業で行います。下ごしらえを待っている間は自分は比較的手が空いています。昔は下ごしらえを手伝っていたのですが、従業員の教育上手伝うのはあまり為にならないので最近は我慢して待っています。従業員が下ごしらえしたほうが丁寧なものができるというのもあります(笑)。

職員を採用採用する際に、未経験者ほど「自分も鍋が振れるようになるだろう」と考えていると思います。しかし、うちの事務所で鍋が振れるようになった方はいませんし、下ごしらえすらまともにできる人のほうが少ないです。(お前の教え方が悪いという意見は無視します。)こちらも把握・考慮しなければならないのは、各々がどこまでやりたいのかという事です。こちらは漠然と、鍋を振ってそれなりの対価を得たいのだろうと考えてしまいがちですが、当人は下ごしらえだけで十分、むしろ掃除だけしていたいという人もいるからです。最低限やってほしい仕事はありますが、ある程度できるようになったからといって本人が臨んでいる以上のことを要求すると負担に感じる人もいるのを忘れてはいけません。

税理士業務はAIに取って代わられると言われていますが、AIが担当するのは下ごしらえの部分がメインになると思います。もちろん優秀なシェフがいれば下ごしらえから鍋振りまでAIにやってもらって、各工程で確認をすれば良いのですが、現実ではある程度見てくれの良い料理ができるだけで、食べてみたら・・・という料理が完成すると思います。先日もIT関係の会議で言ったのですが、自分は新しい技術やガジェットは好きですが、それを万人に勧めたいわけではありません。技術を使うのは人なので、新しいものを使っているから便利になるわけでもないし、各人が好きにすればいいと思うのです。

ではまた。